口腔ガンについて
- 2024年8月28日
- その他
口腔ガン(こうくうがん)は口腔内に発生する悪性腫瘍のことを指します。口腔内には口唇、歯肉、口腔粘膜、舌、口腔底などが含まれ、これらの部位でがんが発生することがあります。口腔ガンは咽頭や舌のがんと同様に多くの場合喫煙やアルコールの摂取、口内の炎症やウイルス感染などが原因とされています。
口内炎は基本的に数日すれば自然に治ります。しかし目安として3週間以上治らない口内炎があれば、がんの可能性があります。また口内炎は腫れてくることはあまりありませんが、がんは腫れてくる場合が多いです。口内炎以外でも、急に歯ぐきが腫れてきて入れ歯が合わなくなった、急に歯がぐらぐらしだした等の症状があれば、がんの可能性があります。ただし細菌感染による急性炎症の可能性もあります。
口腔ガンは痛みや出血、腫れなどの症状が現れることがありますが、初期段階ではそれらの症状がほとんど見られず、進行してから症状が現れることもあります。そのため、予防と早期発見が重要とされています。口腔ガンの主な症状としては、口内や舌の潰瘍、腫れ、疼痛、出血、食事の嚥下困難、喉の違和感、声のかすれなどが挙げられます。
口腔ガンの診断は口腔内の異常を確認する口腔内視診や生検、CT、MRI、レントゲンなどの検査で行われます。治療方法としては手術、放射線療法、化学療法などが用いられることが一般的です。治療法はがんの進行度や患者の状況によって選択されるため、専門医の診断を受けることが重要です。
口腔ガンのリスク因子として、喫煙やアルコールの摂取が挙げられます。これらの生活習慣はがんの発症リスクを高めるとされており、特に喫煙とアルコールを併用するとリスクがより高まることが知られています。また、口腔内の慢性的な炎症や歯周病、ヒトパピローマウイルス(HPV)感染も口腔ガンの発症リスクを高める要因とされています。
口腔ガンの予防には、以下のような方法が推奨されています。
1. 健康な生活習慣を心がける:喫煙やアルコールを控える、バランスの取れた食事を摂る、適度な運動を行うなど、健康な生活習慣を意識して実践することが重要です。
2. 口腔内の健康を維持する:歯磨きやフロスを定期的に行い、歯周病などの口腔内の疾患を予防することが口腔ガンの予防につながります。
3. 定期的な口腔検診を受ける:歯科医や歯科衛生士による口腔検診を定期的に受けることで、口腔ガンの早期発見と治療が可能となります。
口腔ガンは進行すると治療が難しくなるため、その予防と早期発見が重要です。口腔内の異常に気づいた場合は、すぐに専門医の診断を受けることが大切です。また、生活習慣や口腔内の健康に気をつけることで口腔ガンのリスクを低減することができます。
口の中のがんの最も多い原因と考えられるのは喫煙です。その他、がんの原因としては飲酒、入れ歯や歯の被せ物による刺激、遺伝などがあります。
がんは早期発見早期治療が重要です。がんの疑いがある場合は、大学病院などに紹介します。大学病院に紹介しましょうと言われても、がんと確定したわけではありません。大学病院を受診した結果、がんではなかった場合もあります。必要な検査をおこない、正確な診断を得ることが最も重要ですので、あまり心配はされずに紹介された病院を受診してください。
監修】 歯科医師 中野真伍
2014年3月
大阪歯科大学卒業
2015年4月
大阪歯科大学付属病院にて研修
2016年4月
大阪市内の歯科医院にて研修
2021年4月
医療法人正歯会たまご歯科クリニックにて院長として就任
現在に至る